2015年4月:りんご歯科医院ブログ

院長ブログ

新潟市の歯医者・歯科・入れ歯・スポーツマウスガードなら「りんご歯科医院」

歯の神経について



歯の内部には、一般的に神経といわれる組織「歯髄」があります。我々は簡単に神経と言っていますが、単なる神経組織だけでなく、微細な血管やリンパ管もあります。
そのため歯の栄養供給のためには大変重要な組織なのですね。従って、歯髄を取るということは、できるだけ避けたい処置です。(歯は歯髄以外からも歯根膜というところからも栄養を貰っていますが。。。)

でも、明らかに歯髄に虫歯菌の感染があり、痛みを発していれば歯髄を除去しなければなりません。この場合、麻酔をしっかりかけて虫歯を除去し、神経の部位まで穴を開けてファイルというもので感染した歯髄を除去します。その後、薬剤による消毒を何度かし、完全に消毒が図られれば、神経があったところに根充剤という薬剤に置き換えます。その後は被せ物や詰め物で修復するのが一般的ですね。
(写真は抜髄した際に、一塊で取れた上顎犬歯の歯髄です。ちょっと見えにくくてすいません)


時間がかかる歯科治療



最近は、親知らず以外の歯を抜歯することは本当に減りました。でも、全くいないわけではありませんね。例えば根の治療をしても、虫歯にやられてしまった範囲が大きすぎて保存が困難なケースはありますし、咬合力が関与した歯根破折や重度の歯周炎もあります。

また、歯科はあくまで虫歯や歯周病という慢性疾患が治療の対象になるため、切り傷や急性炎症の治療のように、処置をして時間が経てば治るものとは訳が違います。慢性疾患とは、言わば糖尿病や高血圧のように特効薬はなく、大変治りにくく処置後のコントロールが必要な疾患なのです。

時に患者さんからあと何回で終わりますか?という質問を受けることがあります。その歯の処置は、場合によってはあと何回ですと答えられることがありますが、大変難しい問題です。虫歯菌が感染した根の治療や歯周病の治療には、はっきり言って明確な終了を告げることは困難ですし、その後のケアも必要になりますからね。。。従って、治療後の定期健診は必須といえると思います。
(写真は定期健診時の、口腔内写真です)


歯科治療に恐怖心のある人への対応



歯科治療そのものに恐怖心を抱いている人は少なくないと思います。当院では、極力恐怖心を取るよう「一診一笑」をポリシーにあげて、患者さんに笑顔で対応するよう医院全体で心がけております。
また、親知らずなどの抜歯や、ドリルの振動に耐えられない方は、笑気吸入鎮静法を使用して対応することもあります。笑気吸入鎮静法は低濃度の笑気ガスを鼻から吸って、精神の安定、鎮静を図ることができます。もちろん全身麻酔ではないので術中もこちらの言うことは理解できますし、こちらの指示にも従ってもらうことができます。
もし、どうしても歯科治療そのものに恐怖心が拭えない方なら、この装置は非常に有効です。
(写真は当院で使用している、笑気鎮静のための装置です)


入れ歯の問題点について



自分の歯を全部抜いて総入れ歯にしたいという人がたまにいます。先日もそのような人が来られました。口腔内を見てみると、多少歯の欠損がありますし、歯周組織を検査すると確かに歯周炎は進行していましたが、全歯を抜歯するほど悪くないと説明させていただきました。その患者さんは少々がっかりした様子でした。よくよく総入れ歯にしたい希望を聞いてみると、「歯並びがきれいになるし、歯周病に悩まされることもないから」とのことでした。確かに長い目で見ると、歯周病を食い止めることができず抜歯になるケースは考えられなくもないですがまだ50代前半の女性ですし、入れ歯になった時の不調和を考えたらお勧めできないなと思いました。
この患者さんには、入れ歯にした時の考えられる問題点を伝えると、納得していただけたような気がします。

まず、問題点とは
1.天然歯に比べて咀嚼能率は格段に低くなる
2.初めて大きな入れ歯を入れた時の違和感は相当苦痛がある
3.食材にかなり制限がある(硬いものを食べるのは困難)
等を説明させていただきました。

確かに、あまりにも進行してしまった歯周病で一気に総入れ歯になる方はいなくはないですが、安易に考えないでいただきたく思います。


総入れ歯の型取りのタイミング



総入れ歯を製作する際に、型を取る作業があります。通常1回目の型取りを概形印象といい、2回目の型取りを精密印象としていますが、咬み合わせを決めるときや仮合わせをする際にも型を取ることができます。これを咬合圧印象といいます。やり方としては咬合の位置が決まった後、咬合床という床内面に印象材を流し咬合圧をかけて採得します。機能的な圧力がかかりますし、咬合時の状態に近づけることができます。ファイナルな型取りとしては、総入れ歯に関しては最適かと思います。
(写真は仮合わせの際に咬合を確認した後、咬合圧印象している状態です。下顎の入れ歯だけ行いました)


ホームホワイトニングのやり方と効果




新潟駅から徒歩5分「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信

積極的にホワイトニングを勧めることはありませんが、歯を白くしたいと当院に来られる方は多いです。やはり駅前でビジネスマンやOL、学生さんが多いからだと思います。当院は1日で歯を白くするオフィスホワイトニングは行っておらず、やるとなればホームホワイトニングになります。

ホームホワイトニングのやり方は、歯石除去、クリーニングを行った後に型を取らせていただき、次回来られた時に色の確認と今現在の色を確認するための写真撮影を行います。そして前回型取りをして起こされた模型上で製作したマウスピースの適合を確認し、その日から2週間ほど使用していただくための薬剤をお渡しします。マウスピース内に適量薬剤をつけて就寝してもらいます。もちろん日中は装着する必要はありません。効果を高めるためにも、ホワイトニング中はコーヒーや赤ワイン、タバコの接種は極力控えていただきます。(後戻り防止のためにも、本当はやめていただくのががいいですが。。。)

2週間使用すると、多くの方はそんなに白くなっているとは思わないようですが、前回の写真と見比べるとビックリするくらい白くなっているのが解りますよ。(もうちょっと白くしたい方はさらに1週間分の薬剤を渡すこともありますが)
ホームホワイトニングの場合、毎日鏡を見ているので本人は効果が解りにくいようですが、確実に白くなりますしオフィスホワイトニングよりも後戻りが少ないとされています。(全くないわけではありませんが。。。)ただ、詰め物や被せ物は色が変わらないことはご了承していただきたく思います。
(上の写真は同一患者さんの口腔内写真です。上の写真がホワイトニング前で、下の写真がホワイトニング後です。2週間でここまで白くなりましたよ)


入れ歯製作のための咬合器

 

入れ歯に限らず、インレーや冠、ブリッジを製作する際は、型を取ったあと咬み合わせを取り、咬合器というものに模型を装着して技工操作に入ります。(ラボサイドでデスクワークとなります)咬合器はさまざまな種類があり、製作するものによって使用する咬合器を使い分けるのが一般的です。
当院は総入れ歯製作の場合、ハノーというメーカーの半調節性咬合器を使用しています。人工歯の排列や、下顎が運動した時の顎関節部分の顆路という角度を測定しています。
これを使用することで総入れ歯に適した咬合関係を作りやすくすることができます。
(写真は半調節性咬合器に上顎模型を装着しているところです。顆路の調整は行わず、平均値で顆路を決めております)


歯科健診について



歯に自信がある方ほど歯科健診を定期的に受けないことが多いような気がします。本当に虫歯がなく歯周炎がなければいいですが、案外何かあることが多いです。何せ30代以上の成年は多かれ少なかれ80%は歯周炎になっているというデータがありますからね。。。安心を得るためにも、是非とも定期検診を受けていただけたらと思いますよ。
また、経験的に虫歯の自覚がある方でも、痛みが引いたから歯科医院に行かなくてもいいやという方も多いですね。歯は虫歯の穴が存在しているなら自然治癒はありません。我慢せず早めに歯科医院で診てもらうことをお勧めしますよ。


歯科衛生士の業務について



歯科衛生士の業務はかなり大変です。患者さんの口腔内検査や歯周病検査、スケーリング、ブラッシング指導が主な仕事ですが、それ以外の雑務や場合によっては受付業務も必要になります。個人医院であれば、前準備や掃除なども必須ですしね。

歯科衛生士さんの雇用は、どこの歯科医院さんも喉から手が出るほど欲しがりますが、なかなかハローワークなどに募集をかけても入ってくれないそうです。やはり歯科医院の数に比べて歯科衛生士の数が不足しているのが原因なんでしょうね。

そんな中、2人も衛生士さんが当院に来てくれたのは本当に喜ばしいことです。でもその反面、彼女たちを一人前の衛生士さんにする責任があります。肩にかかるプレッシャーはかなりありますが、気合を入れ直して頑張ります。
(写真は当院の新人歯科衛生士です。何卒よろしくお願いいたします)


新年度に向けて



4月に入り平成27年度を迎えましたね。今年度はりんご歯科医院も新しいスタッフを2名雇うことになりました。新しいスタッフは2人とも今年短大を卒業した歯科衛生士です。これで総勢7人の人数となります。(パートタイマーを含めてですが)
今日は早速、私を患者さんに見立てて歯周病検査をしてもらいました。ベテランの衛生士に指導を受けながら、しっかり診査していただけましたよ。これから朝の時間を使い1週間かけて、研修を行っていきます。
当院も、今年の9月で5年目になります。益々パワーアップしていけるように頑張っていく所存ですので、今後ともりんご歯科医院を何卒よろしくお願いいたします。