総入れ歯の難症例

院長ブログ

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総入れ歯の難症例



総入れ歯の難症例で一番多く見られるのは、入れ歯が乗る歯茎の部分が痩せてしまっていることです。総入れ歯の場合1本も歯がないので維持は粘膜に求めるしかないですが、その歯茎が痩せてしまうとかなり厳しい状況になります。これはどの方でもあることですが、歯を失うと歯槽骨は吸収されていきます。特に早い時期に歯を失うと、歯根を取り巻くその歯槽骨は吸収が大きいですね。吸収された歯槽骨を元に戻すことは、現状では不可能です。

従って、私たち歯科医師はそのためにしっかり型を取り、咬み合わせを決めて歯を並べて製作します。でも、努力して何とか吸着を得ることができても、そのような方は側方力がかかると安定感が弱く、痛みが出やすいです。そのための調整は食べてみて確かめる必要がありますので、何回かの調整はどうしても必要になるかと思いますね。
(写真は上顎に総入れ歯、下顎に部分入れ歯を装着した状態です。上顎は歯茎の吸収が大きい状態でした)