噛み合わせを直すための入れ歯

院長ブログ

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噛み合わせを直すための入れ歯



歯牙の欠損で上下顎と咬み合う歯をなくした場合は、その状態が長く続くことでどこで噛んでいいのかがわからなくなり、いざ入れ歯を作ろうとしたときに患者さん自身でも良い位置が解らないため、咬み合わせを採得するのに非常に困難なケースがあります。

昨日来られた患者さんもそのような状態にあり、咬み合わせを取る作業に難渋でした。また、この方は自由診療で金属床の入れ歯を入れたいとの希望がありました。僕は1回の義歯製作で満足いくものを作るのは困難と考え、まずは咬み合わせを修正するための治療、入れ歯の製作を提案させていただきました。保険診療内で咬合関係を修正しやすい入れ歯を作り、安定したところで再度金属床の新義歯を製作するものです。時間はかかりますが、この方がさらに良いものができて咬合の安定が図れます。なかなかこの提案を理解してくれる患者さんは少ないですが、この患者さんは入れ歯を過去に何度作っても噛み合わせがうまくいかなくていろいろな歯科医院を渡り歩いていたようです。提案をすんなり理解していただけましたよ。仮にこの入れ歯で満足してしまい、金属床の入れ歯はやっぱりいいやということになるかもしれません。リスクはいろんな意味でありますが、患者さんが喜んでくれるよう頑張りたいです。
(写真はこの患者さんが初診時に来られた時の入れ歯を入れて撮影したものです。前に診ていた先生も一生懸命咬み合わせを直していこうとした跡が見受けられます。相当な努力をされていたのだと思います。僕も当初はこれを治療義歯にしようとしましたが、来る度に咬合力が強いため上顎の入れ歯が正中で割れてきます。やはり咬合治療のための入れ歯が必要と思い、製作に踏み切ることにしました)