歯科材料の材質的な問題

院長ブログ

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歯科材料の材質的な問題

 

理想の歯科治療を突き進めていくと、やはり自由診療になってしまうのかと思います。前面に言うのは本当に気が引けますが、保険診療では限界があります。何に限界があるかというと、主に使用できる薬剤や被せ物や入れ歯の材質ですよね。歯科インプラントなど手技的にも材料的にも使用できないものがあります。

例えば奥歯に銀歯が入っていて、白い被せ物に代えるとなると、保険ではほぼできないと思います。(部分的な銀の詰め物であればできるかもしれませんが)仮にできたとしても、保険で使用できるものはレジンというプラスチックなので、セラミックと比較すると格段に弱いですし色が変わりやすいのが実情です。また、入れ歯の床といわれる材質もチタンなどの金属を使用できれば違和感が軽減でき、食材の味が良くできるけどなぁと思っても保険診療ではそれができないのです。

ちょっと前までの自分は、あまり自由診療のことを患者さんに伝えることはしませんでした。なぜなら、患者さんから金の亡者的に思われるかなと勝手に思っていたからです。でもそれは自分の勝手な思い込みで、逆に伝えないことは患者さんに対して選択肢を狭めてしまい、失礼にあたるとある先生から教えられました。
今は患者さんに、このようなものもあると積極的に伝えていくのが良い事ではないかと思っています。選ぶのはもちろん患者さんです。ゴリ押しは絶対にしませんよ。ただ治療の理想は何なのかを是非患者さんにも知っていただきたいです。
(写真は自由診療のハイブリッドセラミック冠です。保険の硬質レジン前装冠よりきれいで、着色しにくいです)