良いものは良いというのも抵抗があったりします。

院長ブログ

新潟市の歯医者・歯科・入れ歯・スポーツマウスガードなら「りんご歯科医院」

良いものは良いというのも抵抗があったりします。

新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

先日、87歳の女性の方が初診で来られました。

お口の中を見ると総入れ歯で歯が一本もないです。

レジン床で製作された入れ歯を持っていましたが、その入れ歯は床縁部が異常に厚く、口蓋面もものすごい厚みを持っていました。

「この入れ歯は保険内のものですよね。それにしても異常に厚いですね。」と言ったところ、患者さんは「そうなんですよ。厚みを取っていただけないでしょうか。。。難しければ新製してもらってもいいです。それに、この入れ歯は保険内のものではありません。自由診療で作りました。上下顎で75万円しましたよ。」と言うではないですか。。。

レジン床なのでてっきり保険内のものと思っていましたが、よくよく聞いてみると元々、口蓋部と舌側部に金属のプレートが入っていたのだけれど、重いのでその金属を取ってほしいと患者さんが依頼し、自由診療の入れ歯の修理なのでそれを込みに75万円かかったというので、それは納得しました。確かによく見るとレジンの継ぎ目みたいなものが見えましたからね。

僕は、「もし、このようなレジン床の入れ歯で良いというのならば、それこそ、保険内で入れ歯を作れますよ。」と言いました。

でも、この患者さんから返ってきた言葉は、「先生、私は今回作る入れ歯が最後の入れ歯だと思うのです。だから値段なんてどうでもいいです。先生がお勧めになるものであればそれに従います。」と言うのです。

僕は、そうだな。。。あまり自分では気にしないで良いものは良いといつも思ってはいたのですが、この時は、何故か心の中で今お使いの入れ歯と同じような素材で満足いってもらえるかなと勝手ながら思っていました。

僕は知らず知らずのうちに、恐らくこの人に金属床の話をしても納得してもらえないだろうし、一回金属床入れ歯を作っているのに、勧めるのは気が引けるな。年齢も年齢だし。。。ときっと思ってしまったのだと思います。

でも、本当に良いものというのはレジン床なのかというと、それは違いますね。。。

この方の口腔内の状況、過去に金属床入れ歯を入れて重くて、その金属を取ってもらったことのある既往を考えると、コバルトクロムのような金属は重くて使えないと思うのでチタン床入れ歯が良いと思い、その旨を説明しました。

この患者さんだけでなく、付き添いの方にもその旨はしっかりと伝えました。

かなり高額な値段になりますが、この方はあっさりとチタン床の入れ歯を選択されました。

今回のことで、人を見て勝手にその人の思いを判断することは良くないことだな。。。。

逆に失礼な話だなと思うようにしました。

どんな患者さんであろうと、値段は関係なく自分がこれがいいというものを提示して患者さんに選んでもらうスタンスは絶対に必要だなと感じます。