訪問診療で考えさせられること。

院長ブログ

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訪問診療で考えさせられること。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 先日、訪問診療で診させていただいている患者さんから、施設のケアマネージャさんを通してある患者さんを診てほしいと連絡がありました。

その患者さんは、3年前に上顎は総入れ歯、下顎は歯が4本ほど残存している部分入れ歯を僕が作製し装着しました。

当時も入れ歯が乗る歯茎は、痩せていて条件は決して良くなかったですが、入れ歯そのものは安定していて早い段階で終了となりました。

でも、それからリコールの葉書は出していたのですが全く音沙汰が無かったのです。

それから3年ほど経って診てみると、4本残存していた歯は歯周病が進んでおり、そのうちの1本はかなりグラついておりました。

取りあえず、この歯を何とかしてほしいという患者さんと介護士さんの希望もあって、暫間固定をしました。

取りあえずは隣在歯と固定したため動揺は無くなりましたが、この歯は入れ歯のクラスプ(金属のバネ)が係っている歯であるので、恐らくは長くは持たないであろうという旨を話しました。

介護士さんから、「この固定が取れたら、この歯はどうなりますか?」と訪ねられたので、僕は「本来は抜歯して、今の入れ歯に歯を足す作業をした方が良いですね。」と言う旨を伝えました。

介護士さんは、「今は患者さんの体調は良くなく、抜歯はちょっと待っていただきたいです。」と仰いました。

僕は「では、今は極力、現状を維持できるように歯茎のお掃除とこの暫間固定を継続管理していきましょう。」と伝えたところ、納得していただけました。

このように、訪問診療に行って処置を行う場合、健常者と比べて全身状態が良い状態の人は少ないです。

よって、歯を抜くのもかなり気を遣いますし、リスクもあります。

今、言っても致し方ないことですが、3年前の状態が維持できればこのようなことにはならずに済んだのになあ。。。と言う思いが巡ります。

歯が維持できるかどうかは、全身状態にも影響されることもありますが、まずはしっかりしたブラッシングと定期健診だと思います。

これは、要介護者だとしても、その方を介護してくれる介護者の協力次第で何とかなるものと僕は思います。

実際は、なかなか施設の介護者が多くの要介護者を抱えた上で、お口の清掃をしっかりやるのは難しいことかもしれません。

でも、もし、そうだとしてももっと早い段階で、健診をさせていただけたら、この短期間でこうはならなかったのでは無いかという思いはあります。

今、僕らができることは、この歯がダメになってしまっても残りの3本はしっかり保存していきたいと思います。

そのためにも、今後は定期健診にはしっかり罹ってもらえるよう施設の人にお願いしてみようと思います。

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