入れ歯製作するのにやっかいな残根。

院長ブログ

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入れ歯製作するのにやっかいな残根。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 入れ歯を作成する上で、やっかいな歯というものもあります。残根と呼ばれる歯の根っこが残っているケースもその一つです。残根の本数や部位にもよりますが、痛みがなく、この根っこにマグネットを使用した入れ歯を装着するのであれば意味のあるものになるかとは思います。でも、単に痛くないから根っこだけを残すという事には少々、疑問を感じます。というのは、入れ歯を製作していくと、この上に入れ歯を覆いかぶせるのですが、この残根部分の歯槽骨はほとんど吸収せず、喪失歯部分の歯槽骨はどんどん時間の経過とともに吸収していきます。そうなると、吸収していない根っこの部分が強く当たってくるようになり、痛みが出やすくなります。実際にあるデータによるとこの残根状態の歯は持って5年という結果もあります。この結果を長いと感じるか、短いと感じるかは歯科医師によっても分かれます。もちろん患者さんの意思が一番重要ですので、残したいという患者さんの気持ちがあれば残すように努めますが、この辺りは本当に熟考が必要ですね。
(写真の掲載は、患者さんの同意を得ています。数本、残根の存在を認めます。)