訪問診療で会った、あるお医者さんのプライド。

院長ブログ

新潟市の歯医者・歯科・入れ歯・スポーツマウスガードなら「りんご歯科医院」

訪問診療で会った、あるお医者さんのプライド。

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 新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 ある知人からの依頼で、ある介護保険施設にお邪魔しています。その中に、入れ歯新製希望の患者さんがおられます。お約束の時間に行って、入れ歯の精密な型取りを行う予定でいました。型取りのための様々な道具を持って、その施設に伺いましたがその患者さんは施設の手違いで、出かけられたとのこと。。。以前もそのようなことがあり、20分ほど待ちぼうけしてしまい、僕たちも不愉快な気分でした。そんなこんなしているところで、その患者さんは、帰ってきてくれて真っ先に僕らに、深々と頭を下げ謝ってくださいました。また、「先生を待たせたのは、大変申し訳ない。私は今日、先生が来てくれるというのは聞いてなくて。。。先生だってここに来なければ、自分の医院でほかの患者さんを診れたんだよね。本当に申し訳ない。」と言ってくださいました。僕らは「いえいえ、大丈夫ですよ。全然問題ないですよ。」と言いました。でも、この患者さんのお腹の虫は収まらないようで、施設の事務の人を呼んで説教すると言い始めてしまいました。僕としてもそこまで気にしていませんし、事が大きくなるのを避けたく思いました。「そう言っていただけるだけで十分ですよ。こうやって型も取れたし、今日は多少余裕がありますから。全然大丈夫です。」と、何とか怒りを鎮めさせ事なきを得ました。僕はこの患者さんは、認知症が多少あるようですが、非常に真面目な方なんだなと感心しました。その後の話から、聞いたのですが実はこの方は元外科医で、ある大病院の院長をされた経歴を持っていたのですね。多少、認知症は進行しているとのことですが、このやり取りの中でも、言葉の中に気品と真面目さがあり医師の立場を理解してくれている先生です。認知症になったとしても、その人の個性や性格は変わらないのですね。自分が認知症になるかならないかは、誰にもわからないことですが、そうなっても、この人のようにプライドを持って生きていきたいなと思いましたよ。これから僕がこの患者さんを診る際には尊敬の念をもって「先生、入れ歯はいかがですか?」と声をかけていきたいなと思います。