2016/04/10
昨日の午後、入れ歯専門外来に遠く離れた所から通われている患者さんが来院されました。まだ、若い方ですが、上顎の残存歯は5本しかなく、その歯も重度の歯周炎のため全て抜歯となりました。その後、今お使いになっている入れ歯に増歯という処置で、入れ歯に人工歯を足して総義歯としました。今後は、抜歯した傷が治るのを待って、義歯を新製していきます。この方は、5日後に人前で講演をしなければならないようで、その時に口の中に歯が入っていないと困るとのことでしたので、何とかそうならないようにこの処置をしたのですが、どうしても即席で作るので、つぎはぎの入れ歯になってしまい綺麗なものにはなりません。でも、入れ歯が無いよりは断然良いですし、プラプラの歯にバネをかけていた今までの部分入れ歯よりも返ってくっついているかと思います。
いかんせんここまでの処置に非常に時間がかかりました。この外来を設置する前だったら恐らく、抜歯から増歯までの処置を当日に終わらせることは無理であっただろうと思います。通常日ですと他の患者さんも予約が入っていますし、一人の歯科医師が掛け持ちでやることには限界があります。
当院では、この入れ歯専門外来を土曜日午後に設置したことにより、計画的に治療を進めることができるので本当に良かったと思います。今後もこのような方たちのために、時間を取りながらしっかりと治療に当たっていきたいと思います。
(写真上部は抜歯直前に撮った口腔内写真です。写真下部は抜歯された歯牙です。)
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