2014/12/12
現在は、かなりストレス社会でありそれに伴い、夜間の就寝中に歯ぎしりのために歯のエナメル質部分に過剰な咬み合わせの力のために摩耗してしまう人が多く見られます。(この咬み合わせの力によって歯が摩耗してしまうことを咬耗と言います。)
歯ぎしりはちょっと前までは病的なものとしてとらえられる向きがありましたが、実は人間は太古の昔から過剰な心理的ストレスがかかると歯ぎしりをしていたそうです。と、考えるとその遺伝子を引き継いだ現代人が就寝時に歯ぎしりをしていてもおかしくはないですね。
しかしながら、この歯ぎしりは歯科的にはあってほしくない現象であります。なぜなら、咬耗されるとそれだけ歯の咬み合わせの面と歯の神経の位置がかなり近くなるため、知覚過敏という歯がしみるということが多く聞かれます。また、摩耗量が大きいと咬み合わせの高さも落ちてきます。また、歯周疾患を併発していると、咬み合わせの力によて歯を支えている骨や歯茎にも過剰な力がかかり増悪するようになります。この他にも、歯根破折や被せ物の脱離、顎関節症などの原因にもなります。
従って、歯ぎしりをされる方は何らかの方法でこの状態を防止しなければなりません。でも、歯ぎしりを根本的に治すことは現在の医学では難しいです。であるならば、歯に極力負荷をかけないためにも就寝時に装着するマウスピース、ナイトガードと呼ばれるものを当院ではお勧めしております。
最初は、多少違和感がってもすぐに慣れてくれると私は思います。慣れてくると、かえってこれがないと眠れないという人も多数知ってますよ。