患者さんと歯科医師の入れ歯に対しての認識の差とは。。。

院長ブログ

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患者さんと歯科医師の入れ歯に対しての認識の差とは。。。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 先日、入れ歯を作ってほしいという依頼で来られた患者さんがいました。

70代の女性で、上顎は左右の大臼歯部が欠損していて、部分入れ歯が入っており、下顎は全歯が欠損していて、総入れ歯が入っています。

上下顎ともに前に作った入れ歯を二組、持っておりました。

一組は、かなり前に作った古い入れ歯で口を開けると、かなりカパカパしており、咀嚼するのはままならないような感じです。。。

もう一組は最近作ったようで、かなりピッタリしているようですが、本人は気に入らないとのことでした。。。

その理由を尋ねてみると、「痛みはないしピッタリしているのだけれど、歯の大きさが小さくて内側に入っているのが気になる。」ということでした。

下顎の欠損している顎堤はかなり吸収しており、かつ、口腔周囲の筋圧はかなり強いようなので、それを避けるためには上顎の歯列に対して、ちょっと内側に入るこの配列位置が僕には妥当だと思いました。

また、人工歯は天然の歯よりも小さくなってしまうものです。

そうしないと、咬合圧や口腔周囲筋肉の圧力をもろに受けてしまい、入れ歯の脱離の原因になりやすいですからね。。。

実際、この入れ歯の配列位置や人工歯の大きさは妥当で、文句のつけようがないような気がしました。

本当に上手で、非常に感心しましたよ。

その旨を説明しましたが、患者さんにはうまく伝わっていないようです。

今現在、装着している入れ歯はもっと前に作ったというその辺りを完全に無視して作った入れ歯です(患者さんは歯並びはこちらの方が良いと思っているのです。)。

その結果、患者さんの意見をかなり取り入れて入れ歯を作ることになりましたが、作っていく段階で出来ることと、出来ないことは存在しますし、天然の歯と入れ歯の歯は全く同じということにならないことは知っておいてもらいたいと思います。

審美を追究しすぎて、機能を損なわせることは入れ歯の世界では結構あることです。

そうなったら、元も子もないです(もちろん、審美も追求しますが患者さんの思う審美と歯科医師が思う審美が違うことは多いものです。。。)。

製作段階で、その辺りは患者さんとよく話し合って折り合いをつけていきたいと思います。

 

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