すれ違い咬合の人の入れ歯はやっかいです。

院長ブログ

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すれ違い咬合の人の入れ歯はやっかいです。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 部分入れ歯の維持や支持は歯牙と粘膜で図るものであります。

総入れ歯のような完全に粘膜負担のものとはちょっと違うのですね。

考えようによっては、歯もあるし粘膜にも負担をさせることができるので、総入れ歯よりは難しくないと考えられることがありますが、必ずしもそうとは言い切れないのです。

歯の残存の仕方によっては、「すれ違い咬合」と呼ばれる欠損様式があります。

このすれ違い咬合は残存している上下の歯が全く当たらず、すれ違ってしまっているのですね。。。

例えば上顎の左側臼歯部と下顎右側臼歯部が残存としているけども、他の部位が上下顎とも欠損していると、咬み合うことはなくすれ違っていますよね。

このような状態をすれ違い咬合と言います。

このすれ違い咬合は非常にやっかいな咬合様式です。

天然歯同士の接触がないので、咬むと咬合のストップが効かず、入れ歯が無いと粘膜に歯が食い込んでしまいます。

欠損部位に入れ歯が入ったとしても、その部位は入れ歯が粘膜に乗っかっているため沈み込みがあります。

どうしても、この入れ歯の沈み込みは避けられないことなのですね。

また、咬合力の強い人は、維持を図っている歯に付いている金属のバネも浮いてしまったりしやすいです。

そうなると維持は、本当に図りにくいですし、なかなか上手くいかないことがあります。

僕らも、バネをかけられる歯にはかけているのですが、ストップが効かないすれ違い咬合は本当にやっかいです。

場合によっては、総入れ歯の方が簡単なのではないかとも思えます(だからといって、抜くわけではないですが。。。)

このようなケースの場合は、患者さんと相談させていただいて、様々な方法を使って対応していきたいと考えます。