2018年7月 2日

高齢者は歯がたくさん残っていたとしても、安心しないで下さい。(2018.7)

高齢者の歯の咬み合わせが良くなかったり、咬む力や飲み込む力が弱ってきたりすると、要介護状態になるリスクが高まります。
ある歯科大学の教授は、「歯がたくさん残っていても、安心は禁物です。」と警笛を鳴らしています。

日本老年歯科医学会によると、1口腔内の細菌数 2口腔内の乾燥度 3咬合力 4舌や唇の運動機能 5舌による圧力 6食べ物をかみ砕く力 7飲み込む力 のうちに3項目に問題があれば、「口腔機能低下症」に当たるとされています。
70歳を超えると、舌や唇の運動機能が低下し、自分の歯が残っていてもしっかり咬めない、飲み込みにくいという状態になりやすいです。

咀嚼・嚥下機能の低下は脳卒中などの発症と関係している事も分かっています。
咬合力が弱まると、咬みごたえのある肉や繊維質の多い野菜などが食べづらくなり、動物性タンパク質やビタミン類などの不足による栄養の偏りは虚弱や脳卒中、心筋梗塞のリスクを上昇させます。

咬合力には歯だけでなく、筋力も関係します。
この咬合力が弱い人には、歩行速度や全身の筋力低下が見られます。

また、口腔内の清潔さを保つためには適度な量の唾液の成分が必要です。
唾液の量が不十分だと口腔内の自浄作用が損なわれ、細菌数が増えて誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。

口腔内の衛生は歯科で指導を受けて、実践できれば改善できますし、入れ歯の調整などで咬み合わせも改善できます。
自分の歯を大切にすることはもちろんですが、咬む力や飲み込む力が維持できているかどうかを常に意識することが大切です。

気になる方は、かかりつけの歯科医院で相談しましょう。

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